夕暮れ時の帰り道、前を小さな女の子とそのお父さんが歩いている。
女の子は半泣きである。じゃんけんでお父さんが勝ち続けているのだ。
会話が聞こえてくる。
お父さん「泣くんだったらもうじゃんけんしないよ」
女の子「やだ、もう1回!」
最初はグー、じゃん・けん・ぽん!!
思わず後ろを歩くオッサンも運命の一戦に目が離せない。
お父さん:グー 女の子:パー 女の子の勝ち
女の子「やったぁ!」
後ろを歩くオッサンの心の中「やったぜ!」
父と娘の平和の訪れを見届けた後、ただ後ろを歩いていただけの何の関係もないオッサンは彼らと袂を分かちイオンへと吸い込まれていくのであった。